2023課題曲

今年もこの季節がやってきた!

2月頃から課題曲が届き始めて、楽譜を見たり音源を聞いたりしている人もいるかと思います(丁寧な挨拶)

 

曲聴いて楽譜見た感想を書いていくぞ。

 

吹連が出してる冒頭1分の参考音源

www.youtube.com

既にWISHやオオサカンなどのプロ吹奏楽団が演奏動画上げてるので、気になったら聴いてみるといいかも。

 

今年の課題曲はそれぞれ

Ⅰ.行進曲「煌めきの朝」/ 作曲:牧野 圭吾
Ⅱ.ポロネーズとアリア ~吹奏楽のために~ / 作曲:宮下 秀樹
Ⅲ.レトロ / 作曲:天野 正道
Ⅳ.マーチ「ペガサスの夢」/ 作曲:水口 透

 

今年から課題曲Ⅴは廃止らしい、グッバイ課題曲Ⅴ…。

 

 

 

Ⅰ.行進曲「煌めきの朝」/ 作曲:牧野 圭吾

毎年よくあるマーチの雰囲気で、トロンボーンもファンファーレ、ハーモニー、裏打ち、最後に裏メロみたいな感じ。いつもの。

気になったところと言えば、曲全体で調がF→A♭→Cと変わるところの周辺に冒頭のような臨時記号盛り盛りファンファーレがある点。様々な調から転調に入り込むような仕掛けとしてある気がする多分。何回も聞いてたら気が狂いそう

仮に吹くとすると

左は前半、右は後半の頻出リズムで、この2つのリズムがやっかいだなと。

左は3つ同じスタッカートやアクセントが付いたり3つまとめて後ろにスラーがあるのに対して、右は1つ目にスタッカート、2つ目からスラー、もしくは3つアクセント+1つ目だけスタッカートで似てるけど違う扱いで難しそう。

こんな感じ。

自然と吹ける人もいると思うけど、いやあ大変そうだなあ(他人事)

 

 

Ⅱ.ポロネーズとアリア ~吹奏楽のために~

/ 作曲:宮下 秀樹

ポロネーズポーランド起源の踊りでゆっくりな3/4拍子、アリアは叙情的、旋律的な特徴の強い独唱曲、らしい。

因みにボロネーゼはイタリアの都市ボローニャ発祥のパスタ料理(無関係)

作曲者のコメントでは「ボレロ色も感じる独特の3拍子をどのように表現するか」とのこと。ボレロラヴェル作曲のバレエ曲で、同一のリズムが保たれている中で、2種類の旋律が繰り返されるという特徴的な構成らしい。

www.youtube.com

テレビで聞いたことのあるあの曲。

ボレロにある同一のリズムというのが

ポロネーズにもこのリズムや似たようなリズムがたくさんあり、リズム系の難易度がやたら高そう。8分16分と3連が混ざってる部分もあり大変そう。

調号はGm→G→Gm→G、アリアと締めの部分で短調から長調になってて、普段長調とかフラット系のスケールしか練習してないと死ぬ心折設計。

聴いた感じのイメージは、ヨーロッパの一流オーケストラが演奏してそうな曲だ!っていう幼稚な言葉しか出てこなくてあれ。

トロンボーンに関しては、楽譜の半分くらいがリズムで占められてる鬼畜仕様なので派手にやばい。1stと2ndにsoloがあってたまげてる。地獄かな?

 

 

Ⅲ.レトロ / 作曲:天野 正道

レトロはretrospectiveの略語で懐古趣味のこと。作曲者コメントによると、1970年代後半からバブル崩壊期のテイストらしい。

「規約によりエレキベース使えないけど可能なら入れてね」みたいな事を書いてて確かに入れたら雰囲気出そうだなとは思った。

聴いたイメージは、前半がジャズっぽい雰囲気の入った昭和の元気なテレビ番組、中盤は刑事番組で裏路地にいる時とかにありそうな曲、終盤はディスコ・キッド(1977年課題曲C)とかコパカバーナ(1978年)な感じ(?)

www.youtube.com

www.youtube.com

ドラムセットありってことでノリが良い曲だけど、そのノリを作るのは大変そうよね。

これ課題曲のはずなんだけど、中盤のsoloにwith feelと書いてあったり、スタンドプレイした場合は演奏しなくていいとか、自由だなあ。他にも演奏に関する注釈色々あって面白い。

トロンボーンとしては、ほどほどに目立って美味しい。こういう雰囲気は好きなので課題曲の中では一番吹きたいと思う曲。ただ、コンクールで吹くのは勘弁したい雰囲気の曲。緊張して楽しく吹ける気がしないよこれ。

 

 

Ⅳ.マーチ「ペガサスの夢」/ 作曲:水口 透

2つ目のマーチ枠。6/8拍子と聞くとやばそうな印象を持ってしまうが、希望の空(2012年課題曲Ⅳ)や道標の先に(2017年課題曲Ⅳ)が大体悪い。

曲名についてのコメントは無いっぽい。ペガサスはギリシア神話に登場する伝説の生物で、鳥の翼を持ち空を飛ぶことができる馬とされる。「ペガサスの夢」はペガサスが見ている夢ではなく、人の見る夢の中にペガサスが出てくる方だと思う。

ペガサスが出てくる夢の夢占いには、自由や成功、願望、想像力の広がりなどの意味があって、曲や題名はこの辺りを表現しているのかもしれない(雑考察)

 

聴いた感じは、かなりあっさりした感じの印象。ファンファーレ以外は静かなところが多く、作曲者コメントに「小編成のために書いてある」という通り、ハーモニーや弱奏部分で聴かせどころを作っていて多彩な感じ。

6/8拍子の宿命というべきか、1か4拍目を休符にして裏から入る場面がかなりあって、音の数の割に難易度が高いのかもしれない。ついでに2連符もある。

トロンボーンの楽譜は、嬉しいことに休みや休符が多い。課題曲マーチで定番の裏打ちと裏メロが無いなんて信じられないよ。6/8の難しさはあるものの、無茶苦茶なスライド操作も無いので(過去の6/8は死ぬほどあった)その辺も安心。ただ、ダブルフラットは二度見してしまった。

 

 

 

以上、課題曲の感想!

思ったより長くなってしまったけど書きたいことはだいぶ書けたのでヨシ!

夏の各団体の演奏が楽しみやね!

 

--------------------

夢にペガサスが出てきた話どこかで聞いたなと思ったらジュエハだった。